2008年06月18日

千の風になって

thousand winds that blow

I am not there, I do not sleep.

I am a thousand winds that blow.
I am the diamond glints on snow.
I am the sunlight on ripened grain.
I am the gentle autumn's rain.

When you awake in the morning's hush.
I am the swift uplifting rush
Of quiet birds in circled flight.
I am the soft starts thet shine at night.

Do not stand at my grave and cry;
I am not there, I did not die.


千の風になって
ちひろの空

新井 満 著
いわさき ちひろ 絵
講談社
(2006/08)



一昨年の「NHK紅白歌合戦」で秋川雅史によって歌われ一躍有名になった
「千の風に吹かれて」。
昨年の紅白でも歌われ今や誰しもが知る曲となっています。

冒頭にある英文の詩は「千の風になって」の原文なのですが、
原詩の作者は不明だそうです。

米国では題名を「Do not stand at my grave and weep」と言うそうなのですが、
これを「千の風になって」と邦訳されたのが本書の著者、新井満氏です。

「千の風になって」は新井氏が日本語での訳詩を付け、
自ら作曲を務めたことにより生まれた楽曲のタイトルで、2003年に生まれました。

その後、いろいろな方にカバーされますが、
その中でも有名なのが紅白で歌われた秋川雅史氏によるものです。




本書は画家のいわさきちひろさんの絵を背景に「千の風になって」の詩が綴られています。
ちひろさんの絵はとても柔らかい水彩画で、見ていると心が和んできます。

少女のシルエットの優しさや色使いから感じられる温かさ。
なんとなく懐かしさを感じてしまう絵に詩のフレーズが添えられています。


本書の後半は著者の新井氏の父親に対する想いが書かれています。

新井さんは父親を3歳の時に亡くされ、その後は母親一人の手により育てらたそうです。
貧しい生活と毎日忙しく働く母親はすべて父親が死んでしまったからだと思い、
長い間父親を恨んでいたそうです。

あるとき禅宗の老師から「お父さんは、さぞかし無念であったことでしょう」
との話を聞いてから考え方が一変し、死についてのイメージも大きく変わったそうです。

そんな時に出会ったのが「千の風になって」の詩で、かなりの衝撃を受けたそうです。

「自分は死んだ・・・・」
「でも、悲しまないでほしい」

そう詩っている「千の風になって」は死者が生者を励ますものですが、
私はこの動画を思い出してしまいます。
WALKING TOUR

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
新井 満
作家、作詞作曲家、写真家、環境ビデオのプロデューサー、長野冬季オリンピック開閉会式イメージ監督など、多方面で活躍中。1946年新潟市生まれ、上智大学法学部卒業。電通に入社し、在職中はチーフプロデューサーをつとめた。小説家としては1988年『尋ね人の時間』(文藝春秋)で芥川賞受賞。2003年11月に発表した写真詩集『千の風になって』(講談社)と、それに曲をつけ自ら歌唱したCDは現在もロングセラーを続けている。日本ペンクラブ常務理事として平和と環境問題を担当している。著書多数

いわさき ちひろ
画家、絵本作家。1918年福井県生まれ。東京府立第六高等女学校卒業。絵本画家としての活動を精力的におこなう。生涯子どもを描き続け、9300点をこえる作品を残す。1974年死去。享年55
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
目次
ちひろ絵詩「千の風になって」
英語原詩「千の風になって」
楽譜「千の風になって」
日本語詩「千の風になって」
「あとがき」に代える九つの断章 青空に浮かんだ一つの赤い風船
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

本書は60ページほどですが、
ちひろさんの絵がとても味わい深く、なんで見ても飽きが来ません。

そして新井さんの父に対する想いの変化も私にとってはとても興味をそそるものでした。

今年の夏休みは安曇野ちひろ美術館を訪れてみようかと思います。


それでは、今日はこのへんで。
最後までお目を通していただき、ありがとうございます。

---------
2,947歩

tsubuan358 at 23:36 │Comments(2)TrackBack(0)clip!感動 

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by 本宮とが    2008年06月19日 05:49
つぶ庵さん、おはようございます。

「千の風になって」は詞はスピリチュアルで
とてもよく納得でき、この時期にこういう歌が
流行するのは2012年に向けての時代の流れを
感じます。(^_^)

ただ、秋川雅史がどうも苦手です。(^_^;)
むろん、歌声はいいのですが、
残念ながら心にそれが響いてこないです。
彼はきっとこの詞の内容を信じていない
のではないかな、と勘ぐってしまいます。
2. Posted by つぶ庵    2008年06月20日 12:41
とがさん、コメントありがとうございます。

私は恥ずかしながら、この本を読むまでは
「千の風になって」をちゃんと聞いたことがありませんでした。
歌詞の内容や、唄の雰囲気は何となく知っていたのですが、
それも聞きかじり程度でした。
ほとんどTVを見ない私なので紅白も見てませんでした。
ですから、秋川雅史さんという方もまったく存じていなかった次第です。
今回YouTubeで動画を探して、その唄をちゃんと聴いてみました。
この唄をポール・ポッツさんが歌えば、
もっと心に響くものになったでしょうね。

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔