2007年02月27日
ウィーンわが夢の町
私の名前は、アンネット・ストゥルナート Annet Strnadt 。
しかし、パスポートに記載されている氏名は「カズエ・ストゥルナート」である。
「日本人だった」頃の氏名は「高島一恵」といった。
ほかに、「川崎一恵」「川崎アンネ」だった時期もある。
子供の頃、私は母から「アンネちゃん」とニックネームで呼ばれていたことがある。
現在の国籍はオーストリア。
職業は歌手。
ウィーン国立歌劇場の団員である。
この舞台に立ち続けて、すでに三六年以上の年月が流れた。
ほかにも、ウィーン・フォルクスオパールやザルツブルク音楽祭、ザルツブルク復活音楽祭、
ヨーロッパ各地の音楽祭、教会のミサなど、多くの場所で歌っている。
近年は、一年の半分近くを日本で過ごすことが多い。
校舎なき音楽大学ともいえる「声楽アカデミー」をつくり、後進の指導にあったている。
(本書「序章」より)

ウィーン わが夢の町
書誌データ / 書評を書く

今回の本の著者、アンネット・ストゥルナートさんは、31歳のとき単身でヨーロッパに渡り、
東洋人として始めてウィーン国立歌劇場の団員になった方です。
しかし、その道のりはあまりにも波乱に満ちたものでした。
本書は、そんな波乱万丈の著者の自叙伝です。
まずは目次です。
序章
第一章 上海へ
第二章 大陸放浪
第三章 岡山・吹屋にて
第四章 一家離散、広島へ
第五章 東京にて
第六章 合唱団の日々
第七章 ロシアへ
第八章 ウィーンにて
第九章 ウィーン国立歌劇団へ
第十章 オペラ座の日々
第十一章 そして今日まで
あとがき
こんなに数奇な運命を生きてきた方はそうそういないのではないでしょうか。
アマゾンの商品説明
にある著者略歴を見ただけでも、その壮絶さが伺えると思います。
普通の人が人生の中でこれだけ理不尽な状況を経験したらば、
尋常ではいられないと思います。
人生に対して否定的になったり、人間不信や精神的な異常をきたしたり、
ましてや自分の夢を追いかけようなんていうことは到底考えることはないでしょう。
著者は歌手になるという思いだけで、その幾多の試練を乗り越えていきます。
乗り越えると言うよりは、むしろその試練に耐え、そのことにより歌への思い入れが
一層強くなっていったと言ったほうがいいのかもしれません。
でも著者も私たちと同じ人間です。
途中、精神的に不安定になり3度もの自殺を試みるという弱さもあったのです。
けれど、いつも間一髪のところを助けられすべて未遂に終わります。
ここのところは神がかりと言いますか、運命のようなものを強く感じました。
極貧生活、いじめ、中傷、早すぎる母親との別れ、人種差別・・・
人生のあらゆるマイナス要因を経験した著者の背後には、必ず誰かの助けがありました。
人生は一途な思いと行動力があれば、
誰かしらが手を貸してくれるということがわかりました。
それはまるで神が手を差し伸べているようにも感じられます。
著者自身もウィーンで生活し始めてからそのことに気が付き始め、
『私は、「守護天使(シェッツエンジェル)」の存在を信じるようになっていた。
どんなつらいことがあってもどんなに嫌なことがあっても私には「守護天使」がついている。
そして、必ず助けてくれるのだと』
書き記しています。
人生には幾多の試練や苦難はつき物ですが、
夢や希望を失わない限りそれらに打ちのめされることはないと本書は教えてくれます。
人生につまずき投げやりになっていたり、落ち込んでいたりしている時は、
結論を急ぎすぎているのだと本書を読んで感じました。
うまく物事が運ばない今現在も、貴重な人生のワンシーンであることに気づくために、
本書を多くの方が読まれることを希望します。
『つらい経験は二度としたくありませんが、今は、そのすべてに感謝しています。
過去のすべての時間が、私を作り上げてきたのですから』
と、著者が「あとがき」で述べているように、
自分の人生を振り返った時に、すべてを受け入れることができたなら、
それは成功物語となるのではないでしょうか。
今回の
ウィーンわが夢の町
も「本が好き!」プロジェクトで献本を受けたものです。
先に読まれた方々の書評から良書と思い申請してみました。
本書は話の展開が早く、息をつく暇もなく一気に読めてしまいます。
そしてその内容は先に読まれた方々の書評通り素晴らしいものでした。
人生は波乱万丈と言いますが、ここまで波乱に満ちた人生を歩む人はごくわずかだと思います。
次から次へと訪れる試練や苦難をやり過ごす姿は私たちに勇気と希望を与えてくれます。
人生に不満のある人、自分は報われていないと思う人は、ぜひ本書を読んでみてください。
いかに自分が恵まれているかがわかることと思います。
すべての人に読んでもらいたい一冊です。
それでは、今日はこのへんで。
最後までお目を通していただき、ありがとうございます。
---------
3,328歩
今日のおすすめ本

ウィーン わが夢の町
書誌データ / 書評を書く


しかし、パスポートに記載されている氏名は「カズエ・ストゥルナート」である。
「日本人だった」頃の氏名は「高島一恵」といった。
ほかに、「川崎一恵」「川崎アンネ」だった時期もある。
子供の頃、私は母から「アンネちゃん」とニックネームで呼ばれていたことがある。
現在の国籍はオーストリア。
職業は歌手。
ウィーン国立歌劇場の団員である。
この舞台に立ち続けて、すでに三六年以上の年月が流れた。
ほかにも、ウィーン・フォルクスオパールやザルツブルク音楽祭、ザルツブルク復活音楽祭、
ヨーロッパ各地の音楽祭、教会のミサなど、多くの場所で歌っている。
近年は、一年の半分近くを日本で過ごすことが多い。
校舎なき音楽大学ともいえる「声楽アカデミー」をつくり、後進の指導にあったている。
(本書「序章」より)

ウィーン わが夢の町
- 著:アンネット・カズエ・ストゥルナート
- 出版社:新潮社
- 定価:1470円
書誌データ / 書評を書く

今回の本の著者、アンネット・ストゥルナートさんは、31歳のとき単身でヨーロッパに渡り、
東洋人として始めてウィーン国立歌劇場の団員になった方です。
しかし、その道のりはあまりにも波乱に満ちたものでした。
本書は、そんな波乱万丈の著者の自叙伝です。
まずは目次です。
序章
第一章 上海へ
第二章 大陸放浪
第三章 岡山・吹屋にて
第四章 一家離散、広島へ
第五章 東京にて
第六章 合唱団の日々
第七章 ロシアへ
第八章 ウィーンにて
第九章 ウィーン国立歌劇団へ
第十章 オペラ座の日々
第十一章 そして今日まで
あとがき
こんなに数奇な運命を生きてきた方はそうそういないのではないでしょうか。
アマゾンの商品説明
普通の人が人生の中でこれだけ理不尽な状況を経験したらば、
尋常ではいられないと思います。
人生に対して否定的になったり、人間不信や精神的な異常をきたしたり、
ましてや自分の夢を追いかけようなんていうことは到底考えることはないでしょう。
著者は歌手になるという思いだけで、その幾多の試練を乗り越えていきます。
乗り越えると言うよりは、むしろその試練に耐え、そのことにより歌への思い入れが
一層強くなっていったと言ったほうがいいのかもしれません。
でも著者も私たちと同じ人間です。
途中、精神的に不安定になり3度もの自殺を試みるという弱さもあったのです。
けれど、いつも間一髪のところを助けられすべて未遂に終わります。
ここのところは神がかりと言いますか、運命のようなものを強く感じました。
極貧生活、いじめ、中傷、早すぎる母親との別れ、人種差別・・・
人生のあらゆるマイナス要因を経験した著者の背後には、必ず誰かの助けがありました。
人生は一途な思いと行動力があれば、
誰かしらが手を貸してくれるということがわかりました。
それはまるで神が手を差し伸べているようにも感じられます。
著者自身もウィーンで生活し始めてからそのことに気が付き始め、
『私は、「守護天使(シェッツエンジェル)」の存在を信じるようになっていた。
どんなつらいことがあってもどんなに嫌なことがあっても私には「守護天使」がついている。
そして、必ず助けてくれるのだと』
書き記しています。
人生には幾多の試練や苦難はつき物ですが、
夢や希望を失わない限りそれらに打ちのめされることはないと本書は教えてくれます。
人生につまずき投げやりになっていたり、落ち込んでいたりしている時は、
結論を急ぎすぎているのだと本書を読んで感じました。
うまく物事が運ばない今現在も、貴重な人生のワンシーンであることに気づくために、
本書を多くの方が読まれることを希望します。
『つらい経験は二度としたくありませんが、今は、そのすべてに感謝しています。
過去のすべての時間が、私を作り上げてきたのですから』
と、著者が「あとがき」で述べているように、
自分の人生を振り返った時に、すべてを受け入れることができたなら、
それは成功物語となるのではないでしょうか。
今回の
ウィーンわが夢の町
も「本が好き!」プロジェクトで献本を受けたものです。
先に読まれた方々の書評から良書と思い申請してみました。
本書は話の展開が早く、息をつく暇もなく一気に読めてしまいます。
そしてその内容は先に読まれた方々の書評通り素晴らしいものでした。
人生は波乱万丈と言いますが、ここまで波乱に満ちた人生を歩む人はごくわずかだと思います。
次から次へと訪れる試練や苦難をやり過ごす姿は私たちに勇気と希望を与えてくれます。
人生に不満のある人、自分は報われていないと思う人は、ぜひ本書を読んでみてください。
いかに自分が恵まれているかがわかることと思います。
すべての人に読んでもらいたい一冊です。
それでは、今日はこのへんで。
最後までお目を通していただき、ありがとうございます。
---------
3,328歩
今日のおすすめ本

ウィーン わが夢の町
- 著:アンネット・カズエ・ストゥルナート
- 出版社:新潮社
- 定価:1470円
書誌データ / 書評を書く

トラックバックURL
この記事へのコメント
1. Posted by
本宮とが
2007年02月28日 06:37
つぶ庵さん、おはようございます。
読まれましたねぇ〜。
ねっ、よかったでしょ!?(^∀^*)
こういう感動を味わえるから読書は
やめられませんね。
最近私はハズレが多いσ(^^)ですが
昨日、再配本があった「ひまわりのかっちゃん」
をゲットすることができ、今からワクワクです。
いや〜、本って本当に楽しいですね。
では、またご一緒に楽しみましょう♪
(水野晴郎風に)
読まれましたねぇ〜。
ねっ、よかったでしょ!?(^∀^*)
こういう感動を味わえるから読書は
やめられませんね。
最近私はハズレが多いσ(^^)ですが
昨日、再配本があった「ひまわりのかっちゃん」
をゲットすることができ、今からワクワクです。
いや〜、本って本当に楽しいですね。
では、またご一緒に楽しみましょう♪
(水野晴郎風に)
2. Posted by つぶ庵
2007年02月28日 19:11
とがさん、コメントありがとうございます。
これほど壮絶な人生を歩まれた方はいませんね。
それから比べると、如何に私たちが恵まれていることか。
この本を読んだあとは、愚痴、泣き言は言えませんね。
ほんと、こういう良書に出会えるから読書はやめられません。
「ひまわりのかっちゃん」、ゲットできてよかったですね。
私、賭けてもいいです。
とがさん、泣きます。(笑)
これほど壮絶な人生を歩まれた方はいませんね。
それから比べると、如何に私たちが恵まれていることか。
この本を読んだあとは、愚痴、泣き言は言えませんね。
ほんと、こういう良書に出会えるから読書はやめられません。
「ひまわりのかっちゃん」、ゲットできてよかったですね。
私、賭けてもいいです。
とがさん、泣きます。(笑)
3. Posted by
west32
2007年02月28日 23:24
はじめましてwest32です。
なんかこの本面白そうですね、今「李香蘭」も読もうと思っているんですが、こちらを先に読もうかなと思いました。
ありがとうございました。
なんかこの本面白そうですね、今「李香蘭」も読もうと思っているんですが、こちらを先に読もうかなと思いました。
ありがとうございました。
4. Posted by つぶ庵
2007年03月01日 05:50
west32 さん、はじめまして。
コメントありがとうございます。
この本は絶対お勧めです。
著者の人生と比べたら、
きっと私たちの方が恵まれていると感じると思います。
ぜひ読んでみてください。
ところで「李香蘭」。
私も読んだことありません。
ぜひ読んでみたいと思います。
ありがとうございます。
コメントありがとうございます。
この本は絶対お勧めです。
著者の人生と比べたら、
きっと私たちの方が恵まれていると感じると思います。
ぜひ読んでみてください。
ところで「李香蘭」。
私も読んだことありません。
ぜひ読んでみたいと思います。
ありがとうございます。
5. Posted by ケインくん
2007年03月05日 12:23
先日、ウィーン少年合唱団が日本に来ているのを
知っていますか?
一年間の半分を海外遠征で合奏しなおかつ授業や
練習を欠かさないそうです。
一日2公演する彼らのバイタリティに圧巻です。
つぶあんさんが、どうやってこの本にめぐり合ったか
興味を持ちます。
知っていますか?
一年間の半分を海外遠征で合奏しなおかつ授業や
練習を欠かさないそうです。
一日2公演する彼らのバイタリティに圧巻です。
つぶあんさんが、どうやってこの本にめぐり合ったか
興味を持ちます。
6. Posted by つぶ庵
2007年03月05日 21:02
ケインくん、コメントありがとうございます。
>先日、ウィーン少年合唱団が日本に来ているのを
>知っていますか?
知りませんでした。
彼らもあちらこちらと大変ですね。
>一年間の半分を海外遠征で合奏しなおかつ授業や
>練習を欠かさないそうです。
そんなに長い時間海外なんですか。
歌に、勉強にと文武両道と言うことですね。
彼をの歌には魂が洗われます。
>つぶあんさんが、どうやってこの本にめぐり合ったか
>興味を持ちます。
「本が好き!」プロジェクトで知りました。
この記事の下にあるバーナーでそのサイトにジャンプします。
>先日、ウィーン少年合唱団が日本に来ているのを
>知っていますか?
知りませんでした。
彼らもあちらこちらと大変ですね。
>一年間の半分を海外遠征で合奏しなおかつ授業や
>練習を欠かさないそうです。
そんなに長い時間海外なんですか。
歌に、勉強にと文武両道と言うことですね。
彼をの歌には魂が洗われます。
>つぶあんさんが、どうやってこの本にめぐり合ったか
>興味を持ちます。
「本が好き!」プロジェクトで知りました。
この記事の下にあるバーナーでそのサイトにジャンプします。












